TensorFlow
Pythonで機械学習の勉強を始めると、必ず出てくるのがライブラリがTensorFlowです。このTensorFlowはGoogleがオープンソースで開発を進めているもので、Googleが提供している画像認識APIや翻訳APIなどの学習にも使用されています。そのような信頼性の高いライブラリが無料とあれば、利用しない手はないでしょう。
TensorFlow
https://www.tensorflow.org/?hl=ja
中にはTensorFlowを使ってマリオカートを走らせる面白い取り組みを行っている方もいます。
https://gigazine.net/news/20170111-tensorkart-mariokart-tensorflow/
TensorFlowを利用する環境
TensorFlowを利用するにはインストール作業が必要になります。WindowsやMacにも対応しており、公式サイトでもそのインストール方法が紹介されていますが、基本的にコマンド入力が必要であるため、なかなかTensorFlowに辿り着けない方もいるようです。
そこでオススメしたいのがGoogle Cloud Shell (以下 Cloud Shell) です。冒頭でもお伝えしたとおりTensorFlowはGoogleが開発を進めているので、Google Cloud Platformに備わっているCloud Shellには最初からPythonもTensorFlowもインストールされています。
GCPのコンソール画面より適切なプロジェクトを選択した後、画面上部にある「Cloud Shell」ボタンを押下して下さい。
すると、画面下部にCloud Shellが表示されます。
TensorFlowを試す
折角なのでTensorFlowに触れてみましょう。まずは足し算です。TensorFlowを知らない人が見ると、「えっ?足し算?」と思われるかもしれないですが、TensorFlowには作法があり、その作法を知るためにどの解説でも最初は足し算から入っています。
ではPythonのインタラクティブモードで実行しましょう。python3と入力し開始しましょう。
$ python3
Python 3.5.3 (default, Jan 19 2017, 14:11:04)
[GCC 6.3.0 20170118] on linux
Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information.
>>>
Pythonのインタラクティブモードの状態になったら次のように入力を進めてみましょう。
>>> import tensorflow as tf
>>>
>>> a = tf.constant(10)
>>> b = tf.constant(20)
>>> c = tf.add(a, b)
>>> with tf.Session() as sess:
... result = sess.run(c)
...
>>> print(result)
30
最後のprint関数により「30」と表示されました。このソースコードは「10 + 20」の結果「30」を表示するソースコードになります。足し算の命令は5行目のadd関数ですが、実際に実行されるのは7行目のrun関数となります。細かな点ですがこのような作法がありますので、TensorFlowを学ぶには面倒でも1から順番に学ぶことをオススメします。
まとめ
Cloud Shellを利用すると機械学習 / 深層学習の人気ライブラリ TensorFlow が簡単に利用できることが判って頂けたかと思います。またCloud Shellを推すには別の理由もあります。それは TensorFlowの処理の可視化ツールであるTensorBoardもまた容易に利用できることにあります。このTensorBoardについては、また別の機会に紹介したいと思います。