Google Compute Engineとは
Google Compute Engine (以下GCE) は、Googleが提供するGoogle Cloud Platform (以下GCP) の中核をなすサービスの一つです。クラウド上にバーチャルマシンであるサーバインスタンスを作成することができるパブリッククラウドサーバです。このようなサービスの先駆けはAmazon Web Services (以下AWS) が提供しているElastic Compute Cloud (以下EC2) ですが、AWSに遅れてGCEでも同様なサービスを展開しました。
GCEは、GCPのコンソール画面から数クリックでサーバインスタンスを立ち上げることができます。またOSの種類も豊富でメジャーものは全てカバーしていますし、Marketplaceを利用すると設定の面倒なアプリケーションやツールが最初からインストールされているサーバをすぐに利用することも可能です。私はスタートアップ企業様のプロジェクトに数多く携わってきましたが、Gitlab, Redmine, Jenkinsなどのサービスを直ぐに利用できるので重宝しています。
GCPはコストパフォーマンスが高い
同じサービスは先述の通りAWSがありますが、GCPのメリットはどこにあるのでしょうか。私が最も声を大にして言いたいのは、コストパフォーマンスが非常に高いことにあります。同じパフォーマンスを持つインスタンスでは、圧倒的にGCEの方が安いです。先に結果だけをお伝えすると、下記をご覧ください。
|
インスタンスタイプ |
スペック |
UnixBench |
料金 |
GCP |
n1-standard-2 |
vCPU : 2, メモリ: 7.5 GB |
1789.9 |
$48.55 |
AWS |
m4.large |
vCPU : 2, メモリ: 8 GiB |
1779.5 |
$92.88 |
UnixBenchの数値がほぼ同じインスタンスタイプですと、GCEの料金はEC2のほぼ半分であることがわかります。なぜこのような差が生まれるのかといえば、 GCEはもともとの価格でもEC2よりも安いのですが、特別な設定なしで自動的に長期割引が適用されます。例えば、1ヶ月サーバを動かしたままですと基本料金から更に30%割引となります。
上記のUnixBenchは一般的にCPUのベンチマークとして利用されています。UnixBenchの値は次のように測定しました。
- OSは両者標準で選択可能なUbuntu16.04
- OS起動後、UnixBench実行までのコマンドは下記の通り
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install -y build-essential git
$ git clone https://github.com/kdlucas/byte-unixbench.git
$ cd byte-unixbench/UnixBench
$ ./Run
長くなるのでそれぞれの結果は割愛しますが、先述の値は結果の最後に表示される「System Benchmarks Index Score」の値となります。
まとめ
AWSにしろGCPにしろ利用目的によって使い分ける必要があるので、一概にGCEが優れているとは言い切れないですが、少なくともコストパフォーマンスが優れていることは分かって頂けたかと思います。すぐにサーバが必要ってときは、一度利用してみるのもよいかと思います。